追記
文庫版について書いたよ。→岳飛伝 文庫
追記終わり
北方謙三の「大水滸」構想の最後を飾る「岳飛伝」の単行本です。1巻発売記念のサイン会に行ってサインもらったり一緒に写真とってもらったり、「第12回の梁山泊の会」に応募してみたら当選してしまったので参加したら、お酒もらったりしたのはいい思い出。そろそろ飲み会しましょうか。@tomoyatonさん
なんで今頃1、2巻合わせてのエントリを書いているかといえば、要するに今頃読んだから。僕は楊令伝以降、小説すばるを購読して連載を読んでいたり するので、なかなか単行本と向き合う気力が湧かなくて。先日発売された楊令伝 15 天穹の章 (集英社文庫)や、吹毛剣 楊令伝読本 (集英社文庫)を読んだことで、ようやく手を付 けました。
本作は「岳飛伝」というタイトルではあるけれども、「水滸伝」「楊令伝」の続きです。少なくとも今までのところは完全に岳飛中心に描かれているわ けではありません。というよりも他のインタビューなどを見聞きした限り、これまで通り梁山泊が話の中心になるのじゃなかろうかと思います。
もうちょっと詳しく言うと、『「水滸」とは「水のほとり」を意味する、すなわち水滸伝とは水のほとりの物語のこと。「水滸伝」での水は梁山湖。「 楊令伝」での水は河水。「岳飛伝」ではメコン川までいっちゃうよ』なんてことを北方先生がおっしゃってます。単行本ではまだ(まだ、ではなかったですね)ですが、すばるの連載の方ではすでにメコン川は物語の舞台として登場しておりまして、岳飛はそこへは行ってませんし、今後も岳飛がメコン川に行ってそこで何かしら活躍するというのは考えがたいのですよね。
そうそう。岳飛伝に入ってから史進の衰え描写が多いんですよ。で、サイン会の時に「史進が老い衰えていく姿をみる(実際は読むですが)のが辛いんで すよね」ってなことをぶつけてみたら、北方さん「俺も書いてて辛いんだよ」と。そうまでおっしゃるなら僕も最期まで見届けますよ。覚悟はできました。