11月 2012

  • 岳飛伝 三 嘶鳴の章

    By mattz, 2012/11/26

    一、二巻までは楊令伝と地続きな感じが色濃かったのですが、この三巻辺りからはちょっと雰囲気が変化してきています。二世たちを始めとした若手の描かれ方に、水滸伝の序盤を思わせる感じがあって僕は結構好きです。今、水滸伝を一から読み返している最中なせいかもしれないけど。

    水滸伝では全ての物語が「梁山泊対宋」という一つの対立軸の上に乗っている形でしたが、この岳飛伝においては、梁山泊以外に南宋、金、西夏、西遼、日本(は今のところ五郎、源太の他は会話に出てくるだけ)、蒙古(も今のところ耶律越里の戦う相手として会話に出てくるだけ)と物語に絡んでくる国名だけでも多様ですし、岳飛軍は南宋に属しているとは言いがたい状況。どこかの国に属しているとは言えない人物も多数登場してきますし、水滸伝ほど単純な構図ではありませんが。

    いずれにせよ、ここからの展開が非常に楽しみです。